収蔵コレクション展「春になれば」
2025年12月6日(土)ー2025年3月22日(日)

三栖右嗣「爛漫」1997年 油彩 500号

今年の夏は、異常な暑さでした。全国的に35度以上の酷暑が続き、各地で線状降水帯による豪雨の被害も多くみられました。一説によると、日本はそのうち、四季が無くなり、夏と冬だけの二季になるとの見解も出ているようです。四季が織り成す美しい風景を、芸術家たちは様々な作品に残すことで自然への畏敬の念を表現してきました。あたりまえの移ろいが、実はこんなにも脆く壊れやすいものであったとは考えもしなかったことでしょう。これら異常気象はもはや日本だけではなく、地球全体の大きな問題となっています。今こそ人類の叡智をもってして、なんとかくい止めたいものです。

今回の収蔵コレクション展「春になれば」では、当館の収蔵作品の中から、桜を描いた銘品の数々を展示いたします。日本の三大桜のひとつである福島県三春の滝桜を描いた三栖右嗣「爛漫」500号をはじめ、京都の円山公園の枝垂れ桜をモチーフにした加山又造「月朧」「春宵」、巧みな写実で表現された川島未雷「春景・弘前」「桜静 井の頭公園」など、日本の美しい春を彩る作品が、皆さまをお迎えします。また、ガラス工芸家・藤田喬平のオブジェや飾筥シリーズをご紹介いたします。イタリアと日本の伝統美が融合した繊細でいて力強いガラス作品をご堪能ください。

春は成長と再生を意味します。収蔵コレクション展「春になれば」が、ご来館の皆さんの心のビタミン剤になってくだされば幸いです。

川島未雷「春景・弘前」2002年 油彩 20号
藤田喬平「生」1989年 ガラス 42.0×29.0×62.5

<開催概要>

展覧会名: 収蔵コレクション展「春になれば」

開催場所: 長谷川町子美術館 (東京都世田谷区桜新町1-30-6)

開催期間:  2025年12月6日(土)―2026年3月22日(日)

開館時間: 0時~17時30分(受付締切16時30分)

入館料: 一般 900(800)円、65歳以上800(700)円、大学生・高校生 500(400)円、中学生・小学生 400(300)円

※()内は20名様以上の団体、障がい者手帳をお持ちの方とその介護者

※美術館・記念館の両館をご覧いただけます。

休館日:毎週月曜日(ただし、1/12(月)・2/23(月)は開館、1/13(火)・2/24(火)は休館)

    年末年始(2025年12/29(月)~2026年1/5(月))

催し物:未定

お問い合わせ: 一般財団法人 長谷川町子美術館  TEL03-3701-8766