長谷川町子生誕百年記念展

収蔵コレクション展「長谷川町子が愛したものたち」I

長谷川町子美術館

2020年7月11日(土)~2020年9月27日(日)

長谷川町子生誕百年の今年、長谷川町子美術館は開館35年を迎えます。長谷川姉妹が好きで集めた美術品・工芸品を展示する目的で建てられた美術館です。町子亡き後も姉の毬子によって蒐集は続けられ8年前に姉・毬子が亡くなったことで、コレクションにピリオドが打たれました。今年はその中でも、町子が亡くなる1992年まで自ら蒐集に携わった作品を3回に分けてご紹介いたします。町子の鋭い審美眼と、美術品に寄せる強い愛情が感じられる作品たちです。

アニメの部屋
アニメサザエさんがどのように制作されているのか、磯野家の間取りはどうなっているのか、パネルや資料などでわかりやすく展示します。

収蔵コレクション展「楊紹良 九寨溝」

2019年9月7日(土)~12月25日(水)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「楊紹良 九寨溝」

併  設 : -長谷川町子原作展-「いじわるばあさんという生き方」

 今年は長い梅雨が明けた途端に厳しい暑さが続き、今頃になって疲れが出ている方も多いのではないでしょうか。まだ残暑はあるものの、朝夕の風の心地よさには心が癒されます。

 当館ではこの秋、収蔵コレクション展「楊紹良 九寨溝」を開催いたします。館内がまさにヒーリングスポットとなるような、そんな心地よい展覧会です。「九寨溝(きゅうさいこう)の渓谷の景観と歴史地域」は、1992年に自然遺産として、世界遺産に登録されました。チベット高原の東端に位置し118もの湖が段々畑のように連なっています。湖からあふれ出た水は幅数百メートルにわたって巨木の足元を流れ、森の中を水が流れる不思議な光景を生み出しています。楊紹良(ヤンシャオリアン)氏は中国の風景画を描く中で、中国四川省の風光明媚なこの地を、取材のために何度も訪れています。今回の収蔵コレクション展では、そんな楊氏の作品23点を一堂に展示し、九寨溝の魅力に迫ります。

 また、二階の町子コーナーでは長谷川町子原作展「いじわるばあさんという生き方」を開催いたします。長谷川町子の代表作『サザエさん』とは対極をなす作品でありながら、実は多くのファンに支持されている「いじわるばあさん」を、その生き方に着目しながら展示紹介してまいります。

エイケン50周年展~アニメサザエさんと共に~

2019年4月20日(土)~6月23日(日)

アニメ「サザエさん」の制作会社エイケンは、1969年(昭和44年)に創立し、今年50周年を迎えました。この50年の間に、様々なジャンルのアニメーションを制作し、その作品数は43作品にものぼります。本展覧会では、代表作であるアニメ『サザエさん』をはじめ、『鉄人28号』、『エイトマン』、『忍風カムイ外伝』、『キャプテン』、『UFO戦士ダイアポロン』、『ガラスの仮面』、『クッキングパパ』、『コボちゃん』、『ぼのぼの』の10作品を中心に、エイケンの歴史と貴重な制作資料の数々を展示いたします。

主 催:エイケン

特別協力:長谷川町子美術館

協 力:植田プロダクション、講談社、竹書房、ちばあきおプロダクション、TBS、男組、光プロダクション、フジテレビション、美内すずえ事務所

企画制作:東映

収蔵コレクション展「動物たちの共演」

2018年12月8日(土)~2019年2月11日(月・祝)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「 動物たちの共演」

併  設 : 長谷川町子原作展-「 サザエさんと意地悪ばあさん 」

 今年は地震や台風など、自然災害による被害が日本国中に大きな爪痕を残した年でもありました。毎回、私たち人間は自然の前には無力だと痛感させられます。あとはおだやかに年を越したいと願うばかりです。

 このたび、長谷川町子美術館では収蔵コレクション展「動物たちの共演」を開催いたします。世の中は空前の猫ブーム。ペットと言えば犬が主流だったはずが、いつの間にやら猫にその座をうばわれてしまいました。その仕草のかわいらしさが大きな魅力ではありますが、犬とちがって散歩もしなくていいし、手がかからないというのが最大の理由にあげられるそうです。しかし、犬であれ猫であれ、私達人間が動物たちに癒しを求めているのは事実でしょう。今回の展覧会では、動物をその作品の主要なモチーフにした作品ばかりを選んでみました。猫はもちろん、鳥、犬、馬、牛、鹿など、さまざまな動物たちの息づかいまでもが聞こえてきそうな、まさに動物たちの共演です。

 また、2階の町子コーナーでは長谷川町子原作展「サザエさんと意地悪ばあさん」を同時開催いたします。長谷川町子の二大代表作である「サザエさん」と「意地悪ばあさん」は、賑やかでゆかいな家族を描いたものと、いたずらばかりで周りを困らせるおばあさんを描いた、いわば対極にある作品です。しかし、まるで違う作品でありながらどちらも人間の本質をとらえ、またその根底には町子の温かいまなざしが見え隠れしています。改めて両作品を同時にご覧いただくことで、よりいっそうそれぞれの作品の魅力を感じていただけることでしょう。

収蔵コレクション展「秋の贈り物」

2018年9月8日(土)~11月25日(日)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「 秋の贈り物」

併  設 : 長谷川町子原作展-「磯野家の食卓」

 今年の夏は、うだるような暑さが続き、ぐったりしている方が多いのではないでしょうか。長谷川町子美術館では収蔵コレクション展「秋の贈り物」を開催いたします。私達日本人は、古来より四季のうつろいに心を馳せてまいりました。それぞれの季節の良さを五感で感じ取りながら、春夏秋冬のそれぞれの季節らしさを当たり前のように感じて過ごしてまいりました。しかしこれが年々失われようとしています。今回の展覧会では、そうした日本の四季の美しさをこれから来る秋にスポットをあててご紹介してまいります。私達が大切に残していかなければならない自然からの贈り物を、これらの作品がおのずと教えてくれることでしょう。

 また、二階の町子コーナーでは長谷川町子原作展「磯野家の食卓」を同時開催いたします。終戦翌年から約28年間、日本の家庭を描いた「サザエさん」では、「食」をとりまく環境も大きく変化していきました。戦後間もない食糧難では配給や代用食、自給生活などで工夫する様子が見られます。そして時代と共に食生活の欧米化が進み、豊かになる一方で食の安全を脅かす問題も浮上していきました。今回の原作展では「サザエさん」を通してみる食生活の変化と、磯野家の食にまつわる情景をご紹介いたします。

アニメサザエさん展「お祭りサザエさん」

2018年7月14(土)~8月26(日)

今年もまた夏休み恒例の特別企画、「アニメサザエさん展」を開催する運びとなりました。

今年のアニメサザエさん展では、アニメのオープニングでサザエさんが全国各地を旅して体験したお祭りやイベントをご紹介いたします。磯野家と一緒にお祭り気分を味わいましょう!

また、あさひが丘に自分の家が建てられる、おなじみの「花沢不動産あさひが丘分譲」など、他にも楽しいイベントが盛りだくさんです!

なお、会期中、浴衣でご来館された方には素敵なプレゼントをさしあげます!

主な内容は下記の通りです。

◆「お祭りサザエさん」…オープニングでサザエさんが全国を旅しながら出合った各地のお祭りやイベントをパネルでご紹介します。1階にはサザエさんとゆかりの深い青森のサザエさんねぶたと福岡のサザエさん山笠をモチーフに、サザエさんと一緒にお祭り気分を味わえます!

◆「ゲームコーナー」…輪投げや射的で遊べるよ。ゲームに挑戦して景品を手に入れよう!

◆「花沢不動産あさひが丘分譲」…花沢不動産では、サザエさんの住む街あさひが丘の分譲を行っています。あなたも

サザエさんのまちに自分のおうちを建ててみませんか?

◆「漫画原画でみるお祭りサザエさん」…原作「サザエさん」の四コマ漫画の中から、お祭りにまつわる作品を選りすぐって展示します。

◆「アニメの縁日部屋」…アニメサザエさんのキャラクターと、アニメの制作過程をわかりやすく縁日風のパネルでご紹介。過去に放映したアニメも厳選してお届けします!

◆「あなたのまちのお祭りは?」…あなたが住む地域やふるさとのお祭りを教えてください!自由に書いていただくコーナーです。

◆レクチャー「アニメサザエさんができるまで」…サザエさんを制作する会社エイケンの統括部長で「サザエさん」のプロデューサーが、アニメが作られる工程をレクチャーします![7月29日(日)・8月19日(日) 各午後2時から]

主  催 : 長谷川町子美術館/フジテレビジョン

協  賛 : JAバンク

協  力 : エイケン

収蔵コレクション展「薫風―藤井勉の世界」

2018年4月21日(土)~6月24日(日)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「 薫風ー藤井勉の世界」

併  設 : 長谷川町子原作展-「おたからサザエさん番外編」

 風薫る季節の到来です。長谷川町子美術館では収蔵コレクション展「薫風―藤井勉の世界」と題し、上村淳之「晴れ間」、大山忠作「緑雨」、那波多目功一「五月の頃」、田渕俊夫「春萌ゆ」など、この時季ならではの作品を収蔵作品から選りすぐりご紹介いたします。また、惜しくも昨年の9月に亡くなった藤井勉の作品「花の帽子」を含む17点を一堂に展示いたします。洋画家・藤井勉は、秋田生まれで盛岡の山の中で家族や動物たちとつつましく暮らし、自然の恵を慈しみながら生きた画家です。その作品は透明感に溢れ、どこからともなくさわやかな風が吹き渡ってくるような作品を数多く残しました。生活の場を森の中に置き、そこから得たインスピレーションを大切にしつつ、いつも自分の眼でとらえたものとしての自然を描こうと真摯に作品と向きあってきた画家でした。

 また、二階の町子コーナーでは長谷川町子原作展「おたからサザエさん番外編」を開催します。朝日新聞出版社から先ごろ出版された『おたからサザエさん』をもとに、新聞に連載されたものの単行本には収録されなかった「サザエさん」の原画をご紹介いたします。また、『おたからサザエさん』にも収録されていない初期の「サザエさん」未収録原画も初公開いたします。

収蔵コレクション展「春爛漫」

2018年2月24日(土)~4月8日(日)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「春爛漫」

併  設 : -長谷川町子原作展-「磯野家の春」

 日本全国が大寒波に襲われた今年の冬、なかでも東北や日本海側の地域はドカ雪に見舞われ、冬の嵐が吹き荒れました。東京でも久しぶりに20㎝を超える積雪を記録し、33年ぶりに低温注意報が出るなど、厳しい寒さが続いています。こんな年はいっそう暖かい春が待ち遠しくなるものです。

 今回の収蔵コレクション展「春爛漫」では、当館の収蔵作品約800点の中から、春を感じていただける作品をご紹介いたします。毎年恒例となっている三栖右嗣の大作「爛漫」500号(上写真)が今年もまた春の訪れを告げてくれます。この「爛漫」は日本三大桜の一つとされる福島県三春町の滝桜を題材にしたもので、その樹齢は1000年を超えるとされ、今なお毎年30~40㎝ほど成長しているしだれ桜です。三栖氏はその生命力溢れる雄姿を画布に収めました。降り注ぐように眼前に迫りくる姿は圧巻です。その他、三栖右嗣「水辺爛漫」「桜の径」「京の春」、加山又造「月朧」、前田青邨「春暖」、岡鹿之助「三色すみれ」、シャガール「花とエッフェル塔」、ルノワール「婦人像」など、館内がやわらかな春の空気に包まれるような展覧会です。

 また、二階の町子コーナーでは長谷川町子原作展「磯野家の春」と題し、「サザエさん」に描かれた春の風景をご紹介します。一足早い春の訪れを長谷川町子美術館でどうぞご堪能ください。

収蔵コレクション展「日本美術院の画家たち」

2017年12月9日(土)~2018年2月12日(月・祝)

企画展示 : 収蔵コレクション展 「日本美術院の画家たち」

併  設 : -長谷川町子原作展-「新やじきた道中記」

日本美術院は、東京美術学校の設立に貢献した初代校長・岡倉天心が、同校を排斥され辞職した際、その志に賛同した美術家達と共に結成した美術研究団体です。その活動は、従来の日本画の流派に反対し、洋画の手法を取り入れながら近代日本画に新しい風を吹き込もうとするものでした。今回の収蔵コレクション展「日本美術院の画家たち」では、日本美術院に活動の拠点を置き、日本独自の絵画に新たな可能性を見出し続けた画家達にスポットをあて、当館所蔵の作品の中から選りすぐりの作品をご紹介いたします。

 また、2階の町子コーナーでは、長谷川町子原作展「新やじきた道中記」を開催いたします。十返舎一九の「東海道中膝栗毛」をもとに、町子なりの世界観で描き下ろした「新やじきた道中記」は、週刊朝日に連載され、後に単行本にまとめられました。なぜか、途中にサザエさん一家まで登場するこの作品は、昭和27年に大映により映画化、上映されました。町子の漫画の中でも異色な作品と言えるでしょう。併せてお楽しみください。