だんだんと世の中が春めいてまいりました。今年のゴールデンウイークに向けて、旅行の計画を立てられている方も多くいらっしゃることでしょう。しかしながら、ここ数年猛威をふるっている新型コロナウイルスのために、私たちはなかなか思うようにレジャーを楽しめずにいるのが現状です。「そういえば、最近京都に行ってないなあ…」などとぼやいている人も少なくないはずです。そんな方々のために朗報です。長谷川町子美術館では収蔵コレクション展「京を彩る舞妓たち」を開催いたします。古都に息づく伝統文化と、そこで芸を磨く舞妓さんたちの姿を、何度も花街に取材して描き出した弦田英太郎の作品を中心に展示いたします。まだ幼さの残る舞妓さんの素顔を描いた「ひとりあやとり」「京舞妓」、舞妓から芸妓へと変わっていく過程が描かれた「さっこう」「黒髪」など、油絵具で丹念に描かれた画面からは、可愛らしさと同時に妖艶な色香まで漂ってきます。それらの作品にこめられた作家のことばには、少女たちへの熱い眼差しと純粋な愛情も見て取れます。また今回は、長納魚竹「花魁」、平野富山「立待月」「鏡獅子」など、木彫作品もご紹介します。特に平野富山は国立劇場のロビーを飾る平櫛田中「鏡獅子」の彩色も担当しており、その技量は折り紙付きです。他にも、岩橋英遠「紅アジサイ」「富貴」「芙蓉」、松尾敏男「夕象」「宵牡丹」など、美しくも可憐な花々を描いた作品も展示します。
春の行楽シーズン、どこに行こうかと悩んでいる方は、長谷川町子美術館の舞妓さんたちに会いにきてください。そこには非日常の世界が広がっています。
<開催概要>
展覧会名: 収蔵コレクション展「京を彩る舞妓たち」
開催場所: 長谷川町子美術館 (東京都世田谷区桜新町1-30-6)
開催期間: 2022年4月 23日(土)~ 7月24日(日)
開館時間: 10時~17時30分(受付締切16時30分)
入館料: 一般 900(800)円、65歳以上800(700)円、大学生・高校生 500(400)円、中学生・小学生 400(300)円
※()内は20名様以上の団体、障がい者手帳をお持ちの方とその介護者
※美術館・記念館の両館をご覧いただけます。
休館日: 月曜日(ただし、7月18日(月・祝)は開館、7月19日(火)は休館 )
お問い合わせ: 一般財団法人 長谷川町子美術館 TEL03-3701-8766